葬儀費用の支払いは誰がする?相場や支払い方法、トラブルを防ぐポイント
葬儀費用の支払いは喪主が担うのが一般的。相続人で分担したり、相続財産から支払ったりする方法もあります。この記事では、葬儀費用を支払う人や支払い前に確認すべきこと、起こり得るトラブルと対策を紹介します。
生前、故人との間に葬儀費用に関する同意があり、遺言書にも残されていたなら、遺言書の内容に従って葬儀費用の支払いを行います。一般的に故人の財産を相続した方が、葬儀費用を負担すると合意するケースが多いです。遺言がある場合は、 遺産の配分と合わせて葬儀費用にも触れられているか確認 しましょう。亡くなった後に必要な手続きを代理人が行う生前死後事務委任契約をしている可能性もあるため、合わせて確認が必要です。
遺言代理信託の確認遺言代理信託(遺言信託)とは、 信託銀行などが取り扱う金融サービスのひとつ です。生前から財産を金融機関に信託することで、資産の運用と管理を行います。
あらかじめ決められた通知人が、故人が作成した公正証書遺言を保管し、遺言者の死亡を通知することで、家庭裁判所の検認なしに遺言を執行します。
各種保険への加入状況家族が困らないよう、 故人が死亡保険や生命保険、葬儀保険に加入 している場合があります。
死亡保険の請求には、故人の死亡を証明する戸籍抄本と保険証券が必要です。スムーズに保険金を請求できるよう、保険証券を手元に準備しておきましょう。
また故人が葬儀保険に加入している場合、生前に葬儀費用の払込を終え、特定の葬儀会社で葬儀の予約をしているかもしれません。故人が葬儀保険に加入していたことを知らずに費用を支払わないように、加入状況を必ず確認してください。
葬儀費用をおさえるためにできること
- 葬儀会社と葬儀の形式や規模を検討する
- 市民葬(区民葬)を利用する
- 葬儀保険で万が一の事態に備える
葬儀費用をおさえるためにまず考えるべきなのは、 葬儀の形式や規模の縮小 です。葬儀費用は葬儀の規模や形式だけでなく、葬儀会社によっても異なるため、複数の葬儀会社で相見積りをとることをおすすめします。葬儀の規模や形式、費用の総額をおさえた上で、葬儀プランを決めるようにしましょう。
大切な家族が亡くなり、葬儀まで時間が限られている中、複数社を比較するのは精神的に大きな負担となります。万が一の際に迅速に手続きを進められるよう、事前の資料請求で情報収集し、準備しておくのがおすすめです。
市民葬(区民葬)を利用する葬儀費用の捻出が難しいなら、 自治体が提供する市民葬(区民葬)を活用する のもひとつの方法です。直接葬儀会社に依頼するより、安く葬儀を実施できるのが市民葬(区民葬)のメリット。一方で、葬儀プランの選択肢が少なく、シンプルな葬儀しか挙げられません。
葬儀プランに含まれる項目は自治体によって異なるので、追加の費用をかけないためには、プランの項目を事前に確認するのが大切です。また、対象は自治体の居住者に限られており、市民葬(区民葬)を行っていない自治体もあるので注意してください。
葬儀保険で万が一の事態に備える葬儀保険は、 葬儀に必要な費用を生前から積み立てられます 。故人が亡くなった後、遺族が葬儀費用について困ることがないように備えられるのが魅力です。
ただし、加入できる年齢に制限を設けていたり、保険の適用に一定の期間が必要だったりする葬儀保険もあります。各保険のホームページや資料で、加入対象年齢や保険適用までの期間を確認し、自分に合った葬儀保険に加入しましょう。もし、親がすでに葬儀保険に入っている場合は、保険の特約も確認しておくことをおすすめします。
香典で葬儀費用を支払うときの注意点
- 相続人の間で話し合っておく
- 葬儀費用が香典の金額を超えないようにする
ですが、「葬儀費用は兄弟で分担したのに、香典は喪主が受け取った」ことが原因で、トラブルに発展した事例もあるので注意が必要。葬儀費用に関するトラブルを避けるためにも、香典を葬儀費用にあてるときの注意点を把握しておきましょう。
相続人の間で話し合っておく香典には葬儀費用の負担を軽減する意味があるため、所有権は葬儀を執り行う喪主にあると考えられています。しかし、相続人で香典の活用方法の合意ができていないと、後のトラブルに発展しやすいので注意しなければなりません。
葬儀費用の支払いが原因でトラブルが起きないよう、香典を葬儀費用の支払いにあてて良いか、 相続人の間で事前に合意をとっておく ことが大切。また故人が親の場合、必要なのは葬儀費用だけではありません。法事やお墓にかかる費用についても、相続人で話し合っておきましょう。
葬儀費用が香典の金額を超えないようにする想定より受け取った香典が少ないと、葬儀費用の支払いは大きな悩みになります。受け取った香典より葬儀にかかる費用が高い場合は、喪主をはじめとした相続人で差額分を分担することになるからです。
大切なのは、 香典に頼らず支払いができる範囲で葬儀プランを選択する こと。葬儀プランを組むときは、葬儀会社からの見積りで不要な項目やグレードをしっかりと選別するようにしてください。また、葬儀費用の支払いが原因でトラブルが起きないよう、あらかじめ支払い方法について相続人の間で話し合っておくのも重要です。
相続した遺産で葬儀費用を支払うときの注意点
- 口座が凍結される可能性がある
- 葬儀費用は相続税控除の対象となる
遺族からの連絡や新聞のお悔やみ欄を通じて、名義人が亡くなったことを知ると、銀行は故人の銀行口座を凍結します。仮払いや相続手続きをすれば、故人の銀行口座からお金を引き出すことは可能。しかし、引き出しまでに1週間から1ヶ月以上かかるため、葬儀費用の支払いに間に合わないかもしれません。
故人の口座から葬儀費用を支払うと決まっているなら、 故人に合意を得た上で、あらかじめ費用をおろしておく ことをおすすめします。
また、故人の借金が原因で相続放棄を検討している場合、実施する葬儀の規模に注意が必要です。豪華な葬式を行うと相続放棄が許可されないこともあるため、葬儀の規模をできる限りおさえるようにしましょう。
葬儀費用は相続税控除の対象となる葬儀費用は、故人の債務と同様、 相続財産から控除する対象 になります。遺産相続の手続きで、葬儀費用を相続税から控除するためには、かかった金額がわかる葬儀会社の領収書や明細書が必要です。控除の申請に必要な書類は、手元に残しておきましょう。
- 火葬や埋葬、納骨費用
- 遺体や遺骨の搬送費用
- お通夜や告別式での飲食代
- お通夜や告別式での宗教的儀式にかかる費用
- お手伝いしてくれた方への謝礼
葬儀費用の支払いが原因となるトラブル
- 葬儀費用の支払いを相続人が拒否する
- 支払う方が決まらずに葬儀費用の支払いが滞る
1つ目は、相続人の間で合意した上で喪主が葬儀費用を立て替えたにもかかわらず、相続人が支払いを拒否するケースです。
相続人の誰かが葬儀費用の支払いを拒んだ場合、葬儀社への支払いが難しくなるだけでなく、相続人同士の関係悪化にも繋がります。葬儀費用の支払いについては、定期的に話し合いを行い、支払いを分担するときは文書に残すなど対策をとるのが大切です。
支払う方が決まらずに葬儀費用の支払いが滞る2つ目は、葬儀費用の支払いを誰がするのか、相続人で話し合っても結論が出ないケースです。喪主が支払うべき、兄弟の中で一番世話になった方が支払うべき、遺産から支払うべきなど、相続人の考えがぶつかり、支払いが滞ってしまいます。
葬儀費用の支払い方法をめぐって揉めると、喪主がなかなか決まらないかもしれません。結果的に葬儀の手配や実施が遅れて、故人を丁寧に見送れない可能性があるので注意が必要です。
葬儀費用の支払いトラブルを防ぐポイント
- 遺言を作成しておく
- 生前に相続人で協議をしておく
葬儀費用の支払いは、故人の義務ではありません。しかし金額が大きいため、残された家族の争いの種にならないよう、付言事項として葬儀費用について記載することをおすすめします。付言事項は法的なメッセージは持たないものの、被相続人である故人の想いを記しているため、相続人が行うべきことが分かりやすくなります。
生前に相続人で協議をしておく葬儀費用は決して少額ではありません。故人の生前に十分に話し合っていなかった場合、葬儀費用を誰が支払うかをめぐって相続人の間で揉める可能性があります。できるだけ円満に解決するには、 生前から葬儀についての話し合いを終わらせておく ことをおすすめします。
- 香典の受取人
- 葬儀の規模やスタイル
- 葬儀費用を相続財産を活用して支払うか否か
- 葬儀費用を支払う人や、複数名の場合は支払う割合
時間が経つと状況も変わります。同意があるからといって独断で葬儀費用の支払いをするのではなく、必ず相続人の間で確認した上で支払いましょう。
葬儀費用の支払いは生前からの備えで円満に
相続人の間でトラブルを起こさず葬儀費用を支払うためには、 生前から家族内でコミュニケーションをとっておくことが大切 です。希望の葬儀をあげるのはもちろん、円滑に葬儀費用の支払いをするために、いい葬儀では葬儀に関する相談が可能です。お気軽にお問い合わせください。
また、いい葬儀の姉妹サイト「いい相続」では、相続手続きを簡単に診断できるツールもご用意しておりますので、あわせてご利用ください。
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