過敏性肺炎の基礎知識
【医師監修・作成】「過敏性肺炎」カビや化学物質などを吸い込むことに対するアレルギー反応が関与した肺炎。|過敏性肺炎の症状・原因・治療などについての基礎情報を掲載しています。
過敏性肺炎はカビなどを繰り返し吸い込むことに対するアレルギー反応が関与した肺炎です。大きな分類でいうと間質性肺炎の一種にあたります。原因物質(抗原)にさらされ続けると改善することはなく、むしろ状況が悪化します。 抗原を吸入してから数時間で発症する急性型と、数ヶ月から数年間かけて進行していく慢性型などがあります。主な症状は咳・痰・呼吸困難・発熱・身体のだるさなどです。慢性過敏性肺炎は、特発性肺線維症など他の間質性肺炎との区別に難渋することも珍しくありません。 生活環境や症状、採血検査、画像検査から過敏性肺炎を疑い、気管支内視鏡を用いて肺胞洗浄液を採取したり肺生検を行ったりして診断します。手術をして肺の一部を採ってくるという外科的肺生検を行うこともあります。治療は抗原曝露を回避することが最優先になります。抗原回避しても改善がない場合は、ステロイド薬を用いて治療します。治療しても息苦しさが残ってしまうこともあり、低酸素状態になってしまう人には場合は酸素投与を行います。過敏性肺炎が心配な人や治療したい人は、呼吸器内科を受診して下さい。
過敏性肺炎について
- 真菌 (かび)や化学物質などを繰り返し吸い込むことで生じる肺炎
- 通常は病気を引き起こすことのないカビや化学物質を繰り返し吸い込んでいるうちに、肺が アレルギー を起こすようになって 発症 する
- 夏型過敏性肺炎
- 家の中にいるトリコスポロン(真菌の一種)が主な原因
- 夏に起こり、過敏性肺炎の約75%を占める
- 干し草のほこりに含まれる真菌が原因
- エアコンや加湿器に生じたかびが原因
- ハトやインコなどの鳥の糞に含まれる物質が原因
- キノコの胞子やポリウレタンなどに含まれる化学物質が原因
過敏性肺炎の症状
- 主な症状
- 咳
- 痰
- 呼吸が苦しい
過敏性肺炎の検査・診断
- 胸部レントゲン ( X線 写真)検査、 胸部CT検査
- 肺炎の強さと肺の中での広がりを調べる
- 特徴的な陰影を見ることで診断に近づく
- 原因物質に対する アレルギー 反応( 抗体 価)が起きているか調べる
- 全身 炎症 の強さを確認する
- 血球の数や内訳の変化を調べる
- 好中球 ・好酸球・ リンパ球 の比率が参考になる
- リンパ球の中でもCD4陽性リンパ球とCD8陽性リンパ球の比率を見ることで原因を推定する
- 肺にどういった障害が起きているかを調べる
- 肺の表面の一部を切り取って顕微鏡で観察する
- 肺に炎症が起きている原因を調べる
- ここまで検査を行っても、他の種類の間質性肺炎と見分けが難しいことがある
過敏性肺炎の治療法
- 原因となる物質のある環境から離れる(入院や転居)
- 数日以内に症状が治まる
- 元の環境に戻るとまた悪化するので環境を変える必要がある
- ステロイド薬 で 炎症 を抑える
- 場合によってはステロイド薬を大量に用いる治療法( ステロイドパルス 療法)を行う
- ステロイド薬の使用量を減らすことが期待できる
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