岩井克人「マルジャーナの知恵」定期テスト対策練習予想問題
岩井克人『マルジャーナの知恵』の定期テスト対策はこれで完璧!漢字、内容理解、記述問題など、頻出ポイントを網羅した練習問題を解答・解説付きで掲載。試験前の最終チェックや実力試しに最適です。
ウ【解説】筆者は第一段落で、「資本主義がその様相を急激に変貌させている」と述べた直後に、その具体的な内容を説明している。それは、「『けとばせば足が痛い』モノを生産する産業から、……『情報』そのものを商品化する産業へ、資本主義の中心が移動しつつある」という変化である。これは、経済の主役が「モノ作り(工業)」から「情報・サービス産業」へと移ったことを意味しており、筆者はこれを「脱工業化社会」や「高度情報社会」と呼んでいる。
ウ【解説】「『けとばせば足が痛い』モノを生産する産業から、広告や教育といった『情報』そのものを商品化する産業へ、資本主義の中心が移動しつつある」という部分から、社会の中心が「モノ作り(工業)」から「情報やサービス」に移り、それらが利益(利潤)を生むための「商品」として扱われるようになったことを意味していると分かる。
第2章の内容理解問題 第3章の内容理解問題ア【解説】筆者はマルジャーナの行動を分析し、「情報の価値とは、差異にほかならない」と結論づけている。盗賊のつけた印に価値があったのは、他の家にはその印がなかったという「差異」があったからであり、マルジャーナがすべての家に同じ印をつけたことで、その「差異」が失われ、情報が無価値になったことから、情報の正体(本質)は「差異」そのものであると筆者は主張している。
第4章の内容理解問題エ【解説】筆者は、資本主義が歴史的に「差異」を利用して利潤を得てきたが、現代ではグローバル化などにより、かつてのような天然の「差異」(遠隔地の価格差など)が利用しにくくなったと指摘している。その上で、現代の資本主義は生き残るために、自ら意図的に「差異」を作り出し、それを「情報」という商品として売るようになったと結論づけている。例えば、限定品は「持っている人」と「持っていない人」という差異を作り出している。したがって、現代における「情報の商品化」の本質は、この「人工的に作られた差異の商品化」であると言える。イは、「情報の価値は差異にある」というこの評論の重要な前提を述べているが、それが「なぜ商品化と言いかえるのか」という、現代の資本主義の具体的な戦略にまで踏み込んでいないため、理由としては不十分。
ア: 商業資本主義と産業資本主義は、海や農村といった外部に存在する「天然の差異」を利用したが、現代ではそれが困難になったため、資本主義は自ら「人工的な差異」を作り出すようになった。イ: 商業資本主義や産業資本主義の時代よりも、現代の高度情報社会の方が、より巧妙に詐欺や強奪に近い方法で利潤を生み出している。ウ: 現代の高度情報社会は、商業資本主義と産業資本主義の二つの方法を組み合わせることで、過去最大の利潤を生み出すことに成功した。エ: 商業資本主義と産業資本主義はどちらも失敗した経済モデルであり、現代の高度情報社会はそれらの反省の上に成り立っている。
ア【解説】筆者は、これらのかつての「差異」を「遠隔地も農村の過剰人口も失いつつある」と述べ、現代の資本主義は、もはやこうした”天然の差異”に頼ることができなくなったと指摘し、その上で、生き残るために「今や差異そのものを意識的に作り出していかなければならない」と結論づけている。
(解答例)現代社会で商品として売られている情報の価値の正体が、他との違いを示すために人工的に作り出された「差異」そのものだから。(59字)【解説】記述問題で高得点を取るためのポイントは、「情報の価値の源泉が差異であること」「その差異が人工的に作られていること」が含まれているかどうか。
(解答例)資本主義社会で富や利潤を生み出すための根本的な原理である、「差異」を見つけ出し利用するという秘密のルールのこと。(56字)【解説】記述問題で高得点を取るためのポイントは、「資本主義の富(利潤)を生み出す原理であること」「それが『差異』を利用することであること」が含まれているかどうか。
ア: 現代の情報化社会が、物語のように単純で分かりやすい結末を迎えることを暗示するため。イ: 「開け、ごま」という言葉が持つ魔法のような響きで、難解な資本主義の議論を読者に親しみやすく感じさせるため。ウ: 資本主義が利潤を生む秘密の原理(差異の利用)が、情報化社会において誰の目にも明らかな形で現れ、富への扉を開く鍵となっていることを示すため。エ: 現代社会では、何か一つのキーワードを知っているだけで、アリババのように簡単に莫大な富を得られるようになったことを示すため。
ウ【解説】この比喩を理解するには、「開け、ごま」という言葉が持つ二重の意味を読み解く必要がある。ひとつは秘密を暴く呪文: この呪文は、盗賊だけが知る秘密の洞窟の扉を開けるための「合い言葉」である。そしてもうひとつは、富への扉を開ける鍵: その扉の先には、莫大な富が隠されている。筆者はこの構造を、資本主義の原理になぞらえている。これまで資本主義は、「差異から利潤が生まれる」という秘密の原理(=盗賊の合い言葉)によって動いてきた。そして現代の「情報の商品化」という現象は、その秘密の原理が「もはや誰も聞き逃しようのない」ほど公然の事実になったことを示している。 つまり、かつては隠されていた資本主義の秘密が暴かれ、その原理こそが現代社会で富を生み出すための「鍵」(=富の洞窟の扉を開ける呪文)として機能しているのである。この「秘密の暴露」と「富への鍵」という二つの意味合いを同時に表現するために、筆者は「開け、ごま」という比喩を効果的に用いている。
文章全体の内容理解問題エ【解説】筆者の主張は、以下のステップで展開されている。原理提示:情報の価値は「差異」にある。(マルジャーナの逸話)歴史分析:資本主義もまた、歴史的に「差異」を利用して利潤を生んできた。結論:しかし現代では、天然の差異が利用しにくくなったため、資本主義は「差異」そのものを人工的に作り出し、それを商品として売るようになった。これが高度情報社会の正体である。エは、この3つの論理展開を過不足なく、かつ正確にまとめているため、筆者の主張として最も適切。アは、文章の前半部分で述べられている「情報の価値は差異にある」という原理の確認で終わっており、それを現代の資本主義分析に結びつけるという、筆者の最終的な結論(主張の核心)にまで至っていない。イは、資本主義の歴史的な分析について述べているだけで、それが現代社会でどのように変容したか(=差異の商品化)という、筆者が最も強調したい点に触れていない。ウは、「~すべきである」という、筆者が本文中では述べていない個人的な価値判断や行動の提案を加えてしまっており、評論の要約としては不適切・主張の飛躍にあたるため、間違い。
運営者情報
- 高等学校全体のページへ
- 高等学校全学年の現代文のページへ
- 高等学校1年生の全教科のページへ
高等学校1年生現代文の単元リスト
岩井克人『マルジャーナの知恵』の定期テスト対策はこれで完璧!漢字、内容理解、記述問題など、頻出ポイントを網羅した練習問題を解答・解説付きで掲載。試験前の最終チェックや実力試しに最適です。
- 「白紙(森田真生)」あらすじと構成・作者の伝えたいことを解説
- 「白紙(森田真生)」テスト対策練習問題・過去問まとめプリント
- 芥川龍之介「羅生門」テスト対策練習問題➀(語句・漢字)
- 芥川龍之介「羅生門」テスト対策練習問題➁(読解問題1)
- 芥川龍之介「羅生門」テスト対策練習問題③(読解問題2)
- 岩井克人「マルジャーナの知恵」をわかりやすく解説|あらすじ・構成・要点まとめ
- 【現在閲覧中】岩井克人「マルジャーナの知恵」定期テスト対策練習予想問題
- 高校1年国語「言語文化」の教科書収録作品を教科書会社ごとに紹介
岩井克人「マルジャーナの知恵」定期テスト対策練習予想問題のPDF ( 15枚 ) がダウンロードできます。