【黒魔女さん外伝】友情があるからこそ憎しみもある「魔女学校のギュービッド」【ギュービッド編】
【黒魔女さん外伝】友情があるからこそ憎しみもある「魔女学校のギュービッド」【ギュービッド編】

【黒魔女さん外伝】友情があるからこそ憎しみもある「魔女学校のギュービッド」【ギュービッド編】

あらすじ 大人気キャラのギュービッドが主人公!「黒魔女さんが通る!!」のスペシャル版! 「黒魔女さんが通る!!」本編で、主人公チョコのインストラクター黒魔女として登場したギュービッド。魔女学校時代は、天才だけど問題児だったってホント!? 優等生・暗御留燃阿との友情とすれ違い、私立ブラックウィッチ学園と合同運動会での熱い戦い、ドキドキの初恋など、学校での日々と事件の数々を、第一話はギュービッド目線、第二話は暗御留燃阿目線で描きます。 (https://bookclub.kodansha.co.jp/buy?item=0000389002より) 傑作。 初期の頃の「基本ポップで明るいけれどところど…

大人気キャラのギュービッドが主人公!「黒魔女さんが通る!!」のスペシャル版!

「黒魔女さんが通る!!」本編で、主人公チョコのインストラクター黒魔女として登場したギュービッド。魔女学校時代は、天才だけど問題児だったってホント!?

優等生・暗御留燃阿との友情とすれ違い、私立ブラックウィッチ学園と合同運動会での熱い戦い、ドキドキの初恋など、学校での日々と事件の数々を、第一話はギュービッド目線、第二話は暗御留燃阿目線で描きます。

(https://bookclub.kodansha.co.jp/buy?item=0000389002より)

傑作。

第1話:ギュービッドのパート

少年漫画の「向こう見ずだけど愛嬌のある主人公」でした。大叔母さんのギューバッドともちょっとちがい……。カリスマ性があって知略+天才的魔力でトラブルを切り抜けていたギューバッドにくらべ、無邪気というか。魔力は高いのだが相手のウラをかけずに空回りしてる感もあるのがけっこう意外でした。

でも愛される魅力があるというか。本編では「乱暴だけど、情に厚い」とか言われてましたが、それよりもっとかわいらしい、愛すべき人的な印象がありました。

第2話:暗御留燃阿パート

暗御留燃阿のキャラ、めちゃくちゃよかったですねぇ。

優等生の書き方がリアルでした。暗御留燃阿は、向上心を持って努力することを心から素晴らしいと思うタイプ。たとえば3年生の夏休み。エクソノーム先生に恋をしはじめたギュービッドはいたずらをやめ、お料理の研究に邁進します。暗御留燃阿も最高の高等女司祭になるため、実家に帰らず勉強。このようにガリ勉することに対して「それぞれの目的に向かってがんばる日々は、最高の気分だった」という一文が入ります。

ギュービッドへの思いの複雑さもぐっときました。幼少期から1日10時間近く勉強してきて(無印14巻あとがきより)、学生の時点で卒業後のプランもしっかりしている。本気で優等生でありたいと思っています。だからギュービッドみたいな人のことが理解できないし、迷惑もかけられている。なのに、時には校則違反に手を染めるなどして本来の自分に背いてまでもかばってしまうし、嫌いになれない。

そんなギュービッドが、なぜだか、かわいくて、いとおしかったから。

こんなひとにそばにいられては、ほんとうはとってもこまるのに。

「魔女学校のギュービッド」 p151

また、闇おち前からけっこう良くないところもあったりして、今まで語り手にならなかったタイプのキャラだとも思いました。

その一方でギュービッドへの愛情もあります。何か一つきっかかけがあってすぐ闇落ちにむかうわけではなく、なんども友情と嫉妬の間を行ったり来たりしてるところにそれが表れています。

最後に

そしてやはり石崎先生は勉強できる子を書くのがうまいですねぇ。ギュービッドのスピンオフなので、一番目立つのはもちろんギュービッドです。でも私が暗御留燃阿のオタクだからというのを抜いても、この外伝は暗御留燃阿を好きになる本だと思います。本編であまりクローズアップされなかった分だけ衝撃があります。

それから、ギューバッド編、世界の果ての魔女学校などの要素も回収していて、本編の種あかし的な部分もあり、ディープなファンもめちゃくちゃ楽しめる内容でした。サンドイッチお前だったんかワレ。寄宿舎の部屋の名前とか、雰囲気も抜群でした。