川に人食いザメ!?沖縄・国際通りでサメを釣れ!!
川に人食いザメ!?沖縄・国際通りでサメを釣れ!!

川に人食いザメ!?沖縄・国際通りでサメを釣れ!!

沖縄の国際通りで人食いザメとして恐れられるオオメジロザメを釣った。

なんとマンゴー農園を経営しているというOさんからキンキンに冷えたキーツマンゴーを差し入れしてもらった。 もともとマンゴーは大好物なので喜び勇んでかぶりついたのだが、そのおいしさに驚いた。 まず甘い。とは言っても砂糖のように甘ったるいのではなくて、何というか甘みが濃いのだ。さらに柔らかい。これも熟れすぎてぶよぶよになっているということではなく、果肉に筋が無く、プリンのようになめらかであるという意味である。すごいなキーツマンゴー。 とにかく今まで食べてきたマンゴーとは別物だった。まさか川で釣りをしていてこんなにおいしいものを食べられるとは思ってもみなかった。

さらにこんなものも差し入れしていただいたのだが、画像を見てこの物体の正体がわかった人はすごい。 なんとドラゴンフルーツのカレーだという。ドラゴンフルーツって料理に使えるんだ…。ちなみに味は強烈なビジュアルとは裏腹にさっぱりとしていてとてもおいしい。 Oさん行きつけの台湾料理店の裏メニューというか試作料理なのだそうだ。 その台湾料理店に後日、サメがらみでお世話になるとはこの時は予想もしていなかった。

2キロ以上あるハタが釣れた。 ちなみにこの日、Oさん親子が地元でミーバイと呼ばれるハタの仲間を釣りあげた。ハタまでいるんだから、まったく沖縄の川はあなどれない。

掛かった!しかしワイヤーを切られる。

結局、この日はサメを釣りあげることはできなかったので後日KくんOさんと共に再挑戦することとなった。 実を言うと前回、写真に収めることはできなかったが、サメの姿は何度も確認しているのだ。エサに食いつかせるに至らなかっただけなのである。 その経験を踏まえて今回はまずエサの小魚を追っているやる気満々のサメの姿を探し出して確実に釣る作戦を立てた。 ちなみにサメの姿を見て一番興奮していたのは僕でもKくんでもない。当初は「まあ、頑張りなよ(笑)」という態度だったOさんである。サメの姿を目の当たりにして釣り師の魂に火が着いてしまったらしい。温厚だった目つきがいつの間にかハンターのそれになっていた。

Oさんの持つ竿がしなる! その結果、Kくんが探し当てたサメを見事にOさんが掛けた!!作戦通りだ! しかし、30秒ほど格闘したところで竿がピンと伸び、Oさん親子が「あっ…」と大いに落胆を含んだ声を上げた。サメに逃げられたのだ。 ワイヤーが噛み切られている…!

国際通りにサメがいる!?

ところでKくんから重大な情報を耳にした。 なんとこのポイントからさらに上流へ遡った国際通りにもサメが出没すると言うのだ。 あの観光名所として全国的に有名な国際通りにサメ!? 僕は数年前沖縄に住んでいたこともあるが、そんな話は聞いたことが無い。

誰もが知る超有名スポット、国際通り。 本土なら魚自体いるかどうか怪しいほどの川だ。いてもコイかボラくらいだろう。 本当にこんなところにサメがいるのかよ…? でもKくんなら他の魚とサメを見間違ったりはしないはずだし、決して嘘をつくような男でもない。 注意深く水面に目を凝らすと…。 画像中央、水面に映る影がお分かりいただけるだろうか。 かの名作映画「ジョーズ」さながら、水面に背ビレを出して悠々と泳いでいる。 紛れもなくサメだ。 さらに別のサメが二尾! 一度に四尾のサメが目視できた。 よし、狙い目のポイントはわかった。明日は太いワイヤーを買って、ここで釣竿を伸ばそう。

台風上陸

と思ったら沖縄名物の台風ですよ! ガジュマルの大木がなぎ倒される。

台風17号が上陸、猛威をふるったのだ。当り前だが釣りには行けない。歯がゆい。 それに川のサメは雨後の濁りを嫌うと聞いている。台風が去っても残り少ない日程で仕留めることができるだろうか。Kくん、Oさんとの男の約束を果たすことができるだろうか。 不安に襲われながら、停電した宿でヘッドライトを頼りにワイヤー仕掛けを組み直した。

台風でも開いているスーパーがある。 冷凍庫へ電源が回せないためアイスクリームが割引に。 沖縄というとのんびりしたイメージもあるが、毎年本土では考えられない規模の台風と戦っているのだ。 台風が去った翌日、釣り場を視察しに行くがゴミで川面が埋め尽くされんばかりだ。サメの姿も消えてしまっているし、これでは釣りにならない。この日はおとなしく宿へ戻った。

チャンス到来!が…

翌日、川が落ち着いたのを確認してから早速サメを狙う。 牧志駅前、巨大シーサーのそばで釣り糸を垂れる。 食った!絶対逃がさないぞ! 最後のチャンスだったかもしれないのに…。

救世主登場!

なんとか気を取り直し、翌日も同じポイントで釣りをしていると、釣竿を担いだお兄さん二人組に声をかけられた。 日頃からこのあたりでルアーフィッシングを楽しんでいるという。 こんなところで「サメを狙っている」と言うと馬鹿にされると思ったが、返ってきた答えは「二人とも川でサメを釣ったことがある」という驚くべきものだった。 釣り方を教わったところ、お二人は先ほど紹介したガーラという魚をエサにして釣り上げたそうだ。ガーラか…。残念ながらこの日の生き餌ストックにはいないな…。と思っていると…!

ついにこの手に川ザメを抱く!!

エサをティラピア(すぐ物陰やゴミの中に逃げ込んで使いにくい)からガーラに替える。 直後、合流したKくんが水面にサメの姿を発見! サメの鼻先にエサを落とすか、それともサメがエサの存在に気付くまでおとなしく待つか。決断を迫られたが後者を選択。どっしり構えた数十秒後、エサのガーラが突然何かに追われるようにすごい勢いで暴れ出し…。 ゴツン!

海の大物用の釣竿がギュンギュン締めこまれる!このパワーはただの川魚じゃない! よし!サメだ! 前回の反省を生かし、岩に潜り込まれないよう全力で強引に抑え込む! 無理矢理水面に引きずり出され、動きを封じられたサメは呼吸が満足にできないらしく、意外にもあっさりと抵抗をやめた。 無事、タモ網に収まった! Kくんが大急ぎでタモ網を持ってきてくれた。先程知り合った釣り人二人はサメを掬う係と撮影係を担当してくれた。何て気が利く人たちなんだろうか。 やっと捕まえた!川のサメ!!

釣れたのは全長1メートルほどのオオメジロザメの子ども。 巨大化し、人食いとして名高いオオメジロザメだが、沖縄の河川に侵入するのはこの程度の小さな個体に限られるようだ。これではとても人は食えない。 住民は安心してほしい。

ギャラリーが続々集まる。

この時点でまだ夜の七時。観光名所の国際通り、しかも駅前でそんな時間に川からサメを釣りあげたバカがいるのだ。当然のごとくたくさんの人が集まってくる。 最初は大騒ぎになって恥ずかしいやらうろたえるやらだったが、この騒ぎの主役が自分とサメだと改めて認識するとだんだん気持ちが良くなってきた。 ステージで喝采を浴びるミュージシャンというのはこういう気持ちなんだろうかと思った。

喜びのあまり、記念写真を撮りまくってしまった。

感謝感激!

Kくんはじめ、協力してくれた地元の方々と。この人たちと出会わなかったら、このサメは釣れなかった。

僕は釣りが趣味で、今までいろいろな魚を釣ってきた。 中にはこのサメよりずっと大きな獲物もいた。しかしこれまで手にした魚の中で一番嬉しかったのは間違いなくこのサメだ。 釣りたいと思い続けてきた年月が長かったのもあるだろう。観光地ど真ん中の川というシチュエーションが特殊だというのも大きい。 でも一番の理由はプロセスが特別なものだったからだろう。地元民の人々との出会い、そこから得た情報の蓄積、そして直接的な手助け。その人たちに報いるためにもどうしても釣り上げたかった。そしてそれが叶ったのだ。嬉しくないわけが無い。

しかしこのサメ、なんだか牙も見当たらないし、間抜けな表情。怖さなんて全然感じない。むしろかわいいくらいだ。大きくなると人食いザメになるだなんてとても信じられない。 そう思っていると。 突然サメが牙をむいた!文字通り「牙をむいた」のだ! サメというのは普段は顎の骨を引っ込めているのだが、獲物や外敵に噛みつくときにだけそれを突きだす。すると間抜け面が一変、凶悪な面構えになるのだ。 そらワイヤーも切れるわ。 お風呂場が実験室みたいに その後、Oさんのご自宅にお邪魔してサメを解体させていただくことになった。 奥様もこういう趣味に理解のある方で、快く迎え入れてくださった。ありがとうございました。 その上、夕食もご一緒させていただいた。ごちそうさまでした。

サメが釣れて、Kくんもとても喜んでくれた。顎の骨を標本にするのだそうだ。 そういえばKくんの生物標本コレクションを見せてもらったが、とてもとても小学生というか十代の少年のものとは思えない立派なものばかりであった。 Kくん、イケメンなのにこっち側に来ちゃうのか…。将来が楽しみです。

胃の中からはまだ新鮮なドロクイという魚が出てきた。歯型が生々しい。 国際通りの外れにひっそりと佇む「青島食堂」 旅好き、料理好き、生き物好きのご主人。 ご主人はとても人のいい方で、この日はサメや海外旅行の話題で大いに盛り上がった。 川ザメ(オオメジロザメ)のインドネシア風カレー。 なぜ台湾料理店でインドネシア風カレーなのか。と問うたところ、ご主人は本当においしいものを作るためならば料理の国籍にはこだわらないのだそうだ。豊富な海外での食体験が活かされて初めて成せる業なのだろう。

サメカレー、実にうまい。さすがプロの料理人は素材の活かし方を知っている。 サメ独特の臭みもまったく感じない。 もちろん料理自体の味付けも抜群に上手いが、この一皿には「達成感」という僕だけが味わえる最高に贅沢なスパイスがかかっていたような気がする。 これがいわゆる勝利の味というやつだろうか。

人との出会いの大切さ

結局、今回は沖縄旅行のほぼ全日程を川でのサメ釣りに費やした。 でも全く悔いはない。サメ釣りを通じて旅の醍醐味である「人との出会い」をものすごい濃度で味わえたのだから。 サメ釣りをサポートしてくれた人、料理してくれた人、それからこの旅で出会ったすべての人にただただ感謝!

青島食堂ではカレーに続いてマーボードラゴンフルーツなる創作料理も出してもらった。やはりすごく美味い。

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