まずは罠猟の超基礎から 『そもそも〝わな〟って何?』
日本の狩猟で使用できる「罠」には、法定猟法、危険猟法、禁止猟法の3種類に分類されます。危険猟法・禁止猟法は、人をケガさせたり乱獲につながるため使用が禁止されています。法定猟法は罠を使用するのに罠猟免許が必要です。なお、上記いずれにも該当しない場合は「自由猟法」と呼ばれています。
第十条3 法第十二条第一項第三号の環境大臣が禁止する猟法は、次に掲げる猟法とする。● 同時に三十一以上のわなを使用する方法● 鳥類並びにヒグマ及びツキノワグマの捕獲等をするため、わなを使用する方法● イノシシ及びニホンジカの捕獲等をするため、くくりわな(輪の直径が十二センチメートルを超えるもの、締付け防止金具が装着されていないもの、よりもどしが装着されていないもの又はワイヤーの直径が四ミリメートル未満であるものに限る。)、おし又はとらばさみを使用する方法● ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシ及びニホンジカ以外の獣類の捕獲等をするため、くくりわな(輪の直径が十二センチメートルを超えるもの又は締付け防止金具が装着されていないものに限る。)、おし又はとらばさみを使用する方法● つりばり又はとりもちを使用する方法● 矢を使用する方法
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則(わなに関する項目のみ抜粋)https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=414M60001000028#1罠猟には、狩猟鳥獣以外の野生動物を誤って捕獲する錯誤捕獲を防止する目的や、乱獲を防止する目的、また、狩猟者の安全性確保を目的として、使用が禁止されている猟法があります。
一人で“31個以上”のわなを運用する猟法わな猟では、一人で31個以上のわなを運用することは禁止されています。これは、あまり多くのわなを使っていると「わな」のかけっぱなしが起こり、野生鳥獣を無意味に死傷させてしまう可能性があるためです。
わなによる鳥類の捕獲禁止「わな」で鳥類を捕獲することは禁止されており、もし法定猟具で鳥がかかった場合は、すみやかにリリースをしなければなりません。「わな」で鳥を獲ってはいけない理由については定かではありませんが、おそらくは禁止猟法の一種である「かすみ網」と同じく乱獲を防止する目的があるからだと思います。
【新狩猟世界】これから始める人のためのわな猟の教科書【決定版】 ¥0(Kindle Unlimited) ~ ¥3,300(ペーパーバック) 超・実践的な「わな猟」の専門書。わな猟の始め方はもちろん、くくりわな・箱わなの詳細な解説、わなの設置方法、止め刺しの方法まで、初心者から上級者まで参考になる書籍。わなによるクマの捕獲禁止
罠猟では、ツキノワグマ、またはヒグマを捕獲する目的で「わな」を仕掛けるのは禁止されています。これは、罠にかかったクマは狂暴化する傾向が強く、わなを破壊して狩猟者に襲い掛かり死傷した事故があとを絶たなかったためです。
とらばさみ、おし強力なバネで挟んで捕獲するとらばさみや、獲物の体を挟むカーニバートラップ、オモリで獲物を押しつぶす「おし」は、誤って狩猟鳥獣で無い動物がかかったとき死傷させてしまうので、禁止猟法になっています。
もち、つりばりを使った猟法の禁止主に網猟に関する規制なのですが、罠猟においても獲物の通り道に「もち(トリモチ)」を仕掛ける猟法や、餌の中に釣り針を仕込んだりする猟法は、錯誤捕獲した野生鳥獣に致命的なダメージを与えてしまうため、使用が禁止されています。
法定猟具「くくりわな」の禁止猟法くくりわなは法定猟法ですが、その構造によっては禁止猟法とされる場合があります。詳しくはくくりわなの解説で説明しますが、クマの錯誤捕獲防止、錯誤捕獲された野生鳥獣の保護、狩猟者自身の安全性の3点から、基準が設けられています。
まとめ
- 法律上「罠」には、法定猟法、危険猟法、禁止猟法、その他(自由猟法)の4種類に分類されている
- 法定猟法は、「くくりわな」、「はこわな」、「かこいわな」、「はこおとし」の4種類
- 危険猟法は人が死傷する危険性のある罠、禁止猟法は乱獲などを防止するため使用してはいけない