【松島やああ松島や松島や】俳句の季語や意味・場所(何県)・作者を徹底解説!!
俳句は五・七・五の十七音から成る世界最短の定型詩で、日本が誇る伝統芸能の一つです。 限られた文字数の中で、人々の心情や情景を伝えるという広がりを持った表現が俳句の魅力といえます。 そんな数ある名
五・七・五の十七音に四季を織り込み、心情や風景を表現する「俳句」。 そのなかでも、の俳句は有名です。国語の授業でおなじみの方も多いかもしれません。 昭和16年の時代の国語の教科書を買った!すごい、昔の人はこれで勉強していたんだ、 なんとも不思議な感覚。 さっそく「奥の細道」から📖.
松島の美しさはいつの時代も変わることなく人々を魅了しています。
「松島やああ松島や松島や」の作者は松尾芭蕉ではなく「田原坊」!
(名勝美人会 陸前 松島 出典:Wikipedia)
しかし、 実際は芭蕉の句ではありません。
近年の研究により、芭蕉の時代よりも下った江戸時代後期に狂歌人の 田原坊( たわらぼう ) の作だとされています。
桜田周甫の記した『松島図誌』という現代でいうと旅行ガイドブックに、田原坊の 「松嶋や さてまつしまや 松嶋や」 という句が収められています。
同書には、 「芭蕉が松島の絶景に圧倒され句を詠めなかった」 というエピソードも掲載されたため、この句の作者が松尾芭蕉だと混同して今に伝えられたのかもしれません。
「松島やああ松島や松島や」の魅力とは?筆者の感想
こちらの句には、ほかの有名俳句と比較したとき季語はおろか切れ字や比喩法など、 俳句らしい表現技法は使われていません。
ただ、そういった表現技法を用いていないからこそ、 普段俳句に親しみが無い人でも広く受け入れられたのでしょう。
写真や WEB サイトなどない江戸時代において、 これほどまでに松島の情景や魅力を伝えているという点 では、個人的に素晴らしい俳句だと感じています。
fa-check-circle-oじつは、『奥の細道』の道中に芭蕉の旅に付き添っていた弟子の「河井曾良」が松島についての句を詠んでいます。
「松島や 鶴に身をかれ ほととぎす」
(松尾芭蕉"左" 曾良"右" 出典:Wikipedia)
「松島やああ松島や松島や」の補足情報
芭蕉は松島で俳句を詠まなかったわけではない芭蕉は松島で俳句を詠まなかったわけではないという説もあります。
「島々や 千々(ちじ)に砕きて 夏の海」
「松島は好風扶桑第一の景とかや。古今の人の風情この島にのみおもひよせて、心を尽したくみをめぐらす。をよそ海の四方三里ばかりにて、さまざまの島奇曲天工の妙を刻なせるがごとく、をのをの松生茂りて、うるはしさ、はなやかさ、いはむかたなし」
実は『おくのほそ道』の松島の項目にも冒頭と同じ 「松島は扶桑第一の好風にして」 という言葉が見られるため、俳句は詠んでいたものの『おくのほそ道』では敢えて言葉が出なかったと感動に重きを置いて、 弟子の俳句だけを載せた という説もあるほどです。
『おくのほそ道』の松島の項目は漢文調であり、 漢詩を読んでいる感覚 に陥る人も多いでしょう。実際に松島を見た芭蕉の心は、この前詞のようなものだったのかもしれませんね。
芭蕉のほかの松島の俳句芭蕉には上記の俳句の他にも、 『おくのほそ道』の旅に出る直前 と思われる松島に関する俳句が残されています。
「朝夜さを 誰まつしまぞ 片ごころ」
芭蕉はこの句に対して、 「松島などの歌枕を詠むときは季語は必要ない」 と論じていて、芭蕉の旅への想いや憧れが伝わってくる句です。
「武蔵野の 月の若ばへや 松島種」
よく見る「武蔵野の月」を見て、まだ見ぬ「松島の月」に思いを馳せるこの句から、 如何に芭蕉が松島の地に憧れていたかが伺えます。
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- 1 「松島やああ松島や松島や」俳句の季語・意味・場所(何県)
- 1.1 意味
- 1.2 季語
- 1.3 場所は現在の何県?
- 4.1 芭蕉は松島で俳句を詠まなかったわけではない
- 4.2 芭蕉のほかの松島の俳句
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