オデュッセイアとは? わかりやすく解説
オデュッセイアとは? わかりやすく解説

オデュッセイアとは? わかりやすく解説

「オデュッセイア」の意味は<p style="padding-bottom: 10px;"><!--AVOID_CROSSLINK-->読み方:おでゅっせいあ<!--/AVOID_CROSSLINK-->古代ギリシャの長編叙事詩のこと。Weblio国語辞典では「オデュッセイア」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。

オデュッセイア』(古代ギリシア語イオニア方言: ΟΔΥΣΣΕΙΑ ( Ὀδύσσεια )、古代ギリシア語ラテン翻字: Odysseia 、ラテン語: Odyssea )は、『イーリアス』とともに「詩人ホメーロスの作」として伝承された古代ギリシアの長編叙事詩 [ 1 ] 。題名は「オデュッセウス(について)の(詩歌)」の意味 [ 2 ] 。神の呪いを受けて長年さまよった英雄が故郷に帰還し、自分の家にはびこる敵を倒す物語 [ 3 ] 。

概要

構成

ムーサへの祈り

Ἄνδρα μοι ἔννεπε, Μοῦσα, πολύτροπον, ὃς μάλα πολλὰ (古代ギリシア語ラテン翻字: Ándra moi énnepe, Moũsa, polútropon, hòs mála pollà. ) [ 注 2 ]

あの男のことを わたしに 語ってください ムーサよ 数多くの苦難を経験した「あの男」を…… 第1歌

先のトロイア戦争(「イーリアス」)で、奮戦したオデュッセウスは、彼の故郷イタケーでは「オデュッセウスは既に戦死したものと考えられており(既に数年が経過している)」オデュッセウスの妻ペーネロペーの元には、オデュッセウスの莫大な財産とイタケーの支配を目論む40人の遺産目当ての求婚者たちがオデュッセウス邸を占拠してたむろしていた。「オデュッセウスはイタケーの王であり、王の不在は国の不備」であるのが求婚者達の言い分である。オデュッセウスの妻ペーネロペーは夫オデュッセウスの帰還を待ち続け、オデュッセウスが生きて帰ってきてくれる事を願っているが、悪辣な求婚者達の無道な振る舞い(オデュッセウスの財産の蚕食)をさせるがままになっていた(古代ギリシアでは、有力者は客人を歓待するのが習わしであったが、王の不在をいいことに王宮で享楽にふけり、文字通り財産を食い尽くさんとする所業は、アテーナーが指摘するように悪辣な行為である)。イタケーの王が不在の今、ペーネロペーには「オデュッセウスが生きて帰ってきてくれる事を待ち続けるしかないのだが」、求婚者たちはそれを許さず「王の不在」を理由として早急に事態の解決を迫り、「ペーネロペーが女の仕事、 機織り ( はたおり ) の織物を完成させた暁には、(オデュッセウスの生還を諦め)求婚者たちの誰かと結婚する事を約束させた」。こうしたオデュッセウス家の苦境に、天神ゼウスの使いとして現れた女神アテーナーは、父(オデュッセウス)を識る旧知の仲の友人として「異国の王・メンテース王」の姿に扮してテーレマコスの元を訪れる、メンテース王はオデュッセウス邸での現状についてテーレマコスに問い質す。「これは如何なる会食か?この者たちは如何なる理由でここにいるのか?このような傍若無人な振る舞いを心有るひとがみれば憤慨するに違いないでしょうに」と狼藉を許している現状を嘆き、天行を説きつつ「そなたはもう子供ではなく立派な大人になったのだから、勇猛な父に恥じぬような行いをしなければならない。まずは父上の行方を探し生死を確認してから、もし亡くなられていたのならば立派な葬儀を執り行い、母上を再婚させればよろしかろう、」「そして万事を成し遂げたらならば、貴方自身の大義も成された方がよかろう、慎重に心に秘して」と叱咤激励しつつ「父オデュッセウスを探す旅に出る事を述べ」ひとまずこの場を去った。テーレマコスは寝床につきながら異国の客人メンテース王に言われた「父を探す旅」について思いをめぐらすのであった。

第2歌 第3歌 第5歌 嵐で漂流するオデュッセウスを助けるレウコテアー女神。ジョン・フラクスマン画。 第6歌 海岸に漂着したオデュッセウスとナウシカアー。 第7歌 漂着したオデュッセウスを宮殿に案内するナウシカアー 第8歌 第9歌

オデュッセウスは、自分の素性を話し、今までの長旅について話し始める。 イスマロス (英語版) の町、ロートパゴイ族、キュクロープスの話をする。

第10歌 第11歌 第12歌 セイレーネスの島の傍らを進むオデュッセウス一行 第13歌 イタケー島に到着し、眠りのなか洞窟に運ばれるオデュッセウス。ジョン・フラクスマン画。 第14歌 第15歌 第16歌 第17歌 第18歌 機を織るペーネロペイアと求婚者たち。ジョン・フラクスマン画。 第19歌 第20歌 第21歌 第22歌 第23歌 第24歌

影響史(写本)

この節の加筆が望まれています。

原典訳書

  • 松平千秋訳 『オデュッセイア』 岩波文庫(上下)、1994年、のちワイド版、電子書籍版(2013年より)。散文訳
  • 呉茂一訳 『オデュッセイアー』 岩波文庫(旧版 上下)。韻文訳
    • 『世界文学全集1 ホメーロス「オデュッセイア」』集英社。のちグーテンベルク21(上下、電子出版)で再刊。散文訳

    関連作品

    • ジェイムズ・ジョイスの長編小説『ユリシーズ』(集英社ほか)は、『オデュッセイア』を下敷きにしたパロディ作品でもある。
    • 『ユリシーズ』(1954年制作のイタリア映画) - オデュッセイアの映画化。
    • 『ユリシーズの瞳』(1995年制作のギリシャ映画) - オデュッセイアをモチーフとした映画。
    • 『宇宙伝説ユリシーズ31』(1981年制作の日仏合作テレビアニメ)はこの物語に材を取っている。主人公の名はユリシーズ、息子はテレマークという。
    • 日本に中世から伝わり、幸若舞などにもなっている説話に『百合若大臣』がある。これは、主人公の百合若が戦から帰る途中で家来に裏切られて島に置き去りにされ、そこから苦心して帰還するというストーリーである。百合若は帰宅後、自分の妻に言い寄る男たちを弓で射殺す。以上のようにまとめると、『百合若大臣』はオデュッセイアと酷似している(主人公もオデュッセウスのラテン語名「ウリッセス」に似ている)。そのため、『百合若大臣』は『オデュッセイア』が日本で翻案されたものであるという仮説も提唱された。著名な提唱者は坪内逍遥や南方熊楠。
    • The Odyssey』(2026年制作のアメリカ映画) - クリストファー・ノーランが監督するオデュッセイアの映画化。

    その他

    • トロイア戦争が紀元前1200年代中期であるとの考古学的推定に基づき、トロイア陥落の100年以内の期間を調べた結果、『オデュッセイア』中の日食など天文現象に関する描写が歴史的事実の可能性があるとの研究報告が、2008年6月23日の『米科学アカデミー紀要』に発表された [ 4 ] 。同報告によると、オデュッセウスが帰国したのは皆既日食が発生した紀元前1178年4月16日(紀元前12世紀)と比定される。
    • 西欧諸語では原義から転じてしばしば「長い航海」の意味でも使われる(例:『2001年宇宙の旅』の原題 2001: A Space Odyssey、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機2001 Mars Odysseyなど)。
    • 本田技研工業(ホンダ)で生産されているミニバン、オデッセイ(ODYSSEY)の名もこれに由来する。また、同社で生産されているミニバン、エリシオン(ELYSION)は、この物語に登場する楽園の名であるエーリュシオンに由来している。また、海外専売車のミニバン、フィアット・ウリッセ(ウリッセはオデッセイアのラテン語読み)も同等の由来である。

    脚注

    注釈
    1. ^ ムーサは、ゼウスと記憶の女神ムネーモシュネーとのあいだの子とされる。
    2. ^ ホメーロスの詩は、英雄脚六脚韻(ダクテュロス・ヘクサメトロス)の韻律でうたわれる。この最初の行を、高低アクセントは無視して、音節の長単だけに着目してカタカナで転写すると、次のようになる(叙事詩の実際の朗唱では,個々の単語は続けて発音される):「アンドラモイ|エンネペ|ムーサポ|リュトロポン|ホスマラ|ポッラ」。これは音節の長短で示すと、「長単単|長単単|長単単|長単単|長単単|長単」となっている。「長単単」という音節のパターンは、英雄脚(ダクテュロス)と呼ばれ、それが六回繰り返される詩形を六脚韻(ヘクサメトロン)と言う。ホメーロスの詩は、『イーリアス』もそうであるが、その行のすべてが、英雄脚ヘクサメトロンとなっている。「長単単」を基本とするが、「長長」の場合もあり、六脚の最後の脚は、「長長」または「長単」となる。
    出典
    1. ^ abc新村出 編『広辞苑』(第五版)岩波書店、1998年11月、383頁。ISBN4-00-080111-2。
    2. ^ 「オデュッセイア」 。https://kotobank.jp/word/%E3%82%AA%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%82%A2 。 コトバンクより2023年2月5日閲覧 。
    3. ^ 長屋晃一『ミュージカルの解剖学』春秋社、2024年10月、9頁。
    4. ISBN978-4-393-93236-0。
    5. ^ “『オデュッセイア』の日食の描写は歴史的事実の可能性、研究報告”. AFPBB News (2008年6月27日). 2008年6月27日閲覧。

    関連項目

    • 二分心 - オデュッセイアの時代の人間の心の考察

    外部リンク

    ギリシア語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。 英語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。 ウィキメディア・コモンズには、 オデュッセイア に関連するカテゴリがあります。
    • 土井晩翠訳 オヂュッセーア - ウェイバックマシン(2004年8月12日アーカイブ分) - 物語倶楽部、土井晩翠訳は初版冨山房。

    「オデュッセイア」の例文・使い方・用例・文例

    Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 「オデュッセイア」の関連用語 オデッセイ デジタル大辞泉 オデュッセイアのお隣キーワード

    オデュッセイアのページの著作権 Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

    ウェブリオのサービス

    ©2026 GRAS Group, Inc.RSS