電子帳簿保存法:重要書類のスキャナ保存に係る入力期間制限
電子帳簿保存法:重要書類のスキャナ保存に係る入力期間制限

電子帳簿保存法:重要書類のスキャナ保存に係る入力期間制限

今日も電子帳簿保存法におけるスキャナ保存制度のお話です。今回のテーマは、重要書類のスキャナ保存に係る入力期間制限です。

また、後者については、令和3年度税制改正により、 電磁的記録の記録事項に係る訂正または削除の履歴等を確認することができるシステム (訂正または削除を行うことができないシステムを含む) に入力期間内に電磁的記録を保存したことが確認できる場合については、その確認をもってタイムスタンプの付与に代えることができる こととされたので、それに対応するものです(これについては、別の機会にもうちょっと書きます)。

4. 入力期間の制限(2パターン)

(1) 速やかに入力する場合

上記のとおり、入力期間の制限について、 1つのパターン として、 (1) 国税関係書類に係る記録事項の入力をその作成または受領後、速やかに(=おおむね7営業日以内に)行う ことがあります。

なので、たぶん税務当局としては、最大限譲歩してくれていて、 このパターンで、おおむね7営業日以内に入力できない場合は、基本的に要件違反 となります。

そんな感じの厳しい要件なので、国税庁の電子帳簿保存法Q&A(一問一答)【スキャナ保存関係】では、 「機器のメンテナンスを怠ったことにより、スキャナ機器の故障が生じた場合」 を例として、明らかに保存義務者の責めに帰すべき事由が存在するときには、 上記の取扱いはない ということが明らかにされています。

(2) 業務処理サイクル後速やかに入力する場合

上記のとおり、入力期間の制限に関する もう1つのパターン として、 (2) 国税関係書類に係る記録事項の入力を「その業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに」行う ことがあります。

これは、国税関係書類の作成または受領から入力までの 「各事務の処理に関する規程」 (次回お伝えします) を定めていることが前提 になります。

具体的にいつまでなんだという点ですが、 最長では、国税関係書類の受領等から2か月とおおむね7営業日以内に入力すればよい こととなります。

その業務の処理に係る通常の期間

まず、通達で、 「その業務の処理に係る通常の期間」 とは、国税関係書類の作成または受領からスキャナで読み取り可能となるまでの業務処理サイクルの期間をいうとされています。

つまり、 それぞれの企業において採用している業務処理サイクルの期間 ということです。経費精算なんかはわかりやすいと思いますが、1か月以内とか、月次決算の締めまで(翌月初の数日以内)とか、そういう企業ごとの業務処理サイクルがあると思います。

そして、通達では、月をまたいで処理することも通常行われている業務処理サイクルと認められることから、 最長2か月の業務処理サイクルであれば、「その業務の処理に係る通常の期間」として取り扱う こととされています。

その業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに

また、上記のとおり、 「速やかに」 というのは、 「おおむね7営業日以内に」 という意味合いです。

で、 最長2か月の業務処理サイクルであれば、「その業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに行うこと」については、国税関係書類の受領等から最長2か月とおおむね7営業日以内に入力すればよい ことになります。

2か月の意味合い

なお、国税庁のQ&A(一問一答)では、最長2か月とは 暦の上での2か月 をいうことが明記されています。

5. 入力方式の選択と変更

ちなみに、重要書類について、(1)の「速やかに入力」のパターンと(2)の「業務サイクル後速やかに入力」のパターン(入力方式)については、 どちらの方式を採用してもOK です。

電子帳簿保存法に関する オススメの書籍 です(私の本ではないです。第2版の紹介記事はこちら)。

この記事を書いたのは…佐和 周(公認会計士・税理士)現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。社外監査役(東証プライム&スタンダード上場企業)。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。

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