numの野球・サッカーのルール解説
野球で走者がタッグを避けて3フィート以上横に逃げると、「スリーフィートオーバー(ラインアウト)」としてアウトになることがあります。最近でも、WBC1次ラウンド日本vs韓国戦での大谷翔平の走塁が話題になりました。 では、走者の「走路」とはどこを指すのでしょうか。また、どの程度までなら走路を外れて走ってもよいのでしょうか。 実際の試合でも、走者が塁を回るときには外側に膨らんで走ることがよくありますが、あんなに膨らんで走ってもなぜアウトにならないのでしょうか。分かっているようで意外とあやふやな「走路を外れたとき」のルールについて、図を使って確認してみましょう。 ※2026年3月8日、大幅加筆しました
野球やサッカーの観戦をしていて、ルールが分からず「今のはなんでこういう判定なの?」と疑問に思うようなプレーに、競技規則から判定の理由についてアプローチします。
走路を外れてラインアウト?スリーフィートオーバーとは
野球で走者がタッグを避けて3フィート以上横に逃げると、「スリーフィートオーバー(ラインアウト)」としてアウトになることがあります。最近でも、WBC1次ラウンド日本vs韓国戦での大谷翔平の走塁が話題になりました。 では、走者の「走路」とはどこを指すのでしょうか。また、どの程度までなら走路を外れて走ってもよいのでしょうか。 実際の試合でも、走者が塁を回るときには外側に膨らんで走ることがよくありますが、あんなに膨らんで走ってもなぜアウトにならないのでしょうか。分かっているようで意外とあやふやな「走路を外れたとき」のルールについて、図を使って確認してみましょう。 ※2026年3月8日、大幅加筆しました
- スリーフィートオーバーとは?走者が走路を外れてアウトになるルール
- そもそも、走者の「走路(ベースパス)」とは
- 公認野球規則5.09(b)(1)
- スリーフィートオーバーと判定された例
- 2018年4月6日 阪神vs中日戦
- 2026年3月7日 WBC1次ラウンド 日本vs韓国戦(大谷の走塁)
- スリーフィートオーバーはアピールプレイではない
「塁間を結ぶ直線を中心として左右へ描く3フィート、すなわち6フィートの幅の地帯」を図示すると下の図のようになります。
走者が走路を外れて走っていたらどうなる?しかし、通常の走路を外れて走っているときに送球が来て、野手が触球しようとしてきたら、状況は変わります。この場合は、「その走者と塁を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィートが、その走者の走路」となります。
「タッグを避けて」走路を外れたら、アウト繰り返しになりますが、走路を外れて走ること自体は禁止されていません。
つまり、野手が走者に触れようとしていない状況では、走者が走路を外れていてもアウトにはなりません。
英語では、現在は「アウト・オブ・ベースパス(Out of the base path)」という表現が一般的です。
実例で確認! スリーフィートオーバーと判定された例 2018年4月6日 阪神vs中日戦 2026年3月7日 WBC1次ラウンド 日本vs韓国戦(大谷の走塁) このプレイはスリーフィートオーバーと判定されませんでした スリーフィートオーバーはアピールプレイではないしかし、審判員に「スリーフィートオーバー!」と叫んでも、審判員はそれでアウトを宣告することはありません。野手に求められているのは、走者をアウトにするためにタッグをしに行こうとすることです。野手がタッグしようとしていなければ、ラインアウト(スリーフィートオーバー)は宣告されることはありません。
あるいは、走者をアウトにするためにタッグをしに行こうとすることを「アピール」と表現しているのかもしれませんが、それは野球規則でいう「アピールプレイ」には当たらないので、「アピールプレイ」という言葉を使って説明すると混乱が起こります。スリーフィートオーバーに関して「アピール」という言葉を使うのは避けることを強くお勧めします。
まとめ- 通常は、「塁間を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィート、すなわち幅6フィートの地帯」が走路
- 走路を外れて走塁すること自体は、ルールで禁止されていない
- 野手のタッグを避けて走路の幅(左右3フィート)を超えて逃げると、その走者はアウト
- 走者が通常の走路から外れている状態でタッグプレイが始まった場合は、「その走者と塁を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィート」がその走者の走路として考えられる
- 「走路から3フィート外れたら常にアウト」というわけではなく、野手のタッグを避けて走路の幅を超えて逃げたときだけスリーフィートオーバーが適用される
- そもそも、走者の「走路(ベースパス)」とは