イスタンブールが年に一度1分間だけ時を止めるその日、市場の荒物屋で小さな幸運に出会った
イスタンブールが年に一度1分間だけ時を止めるその日、市場の荒物屋で小さな幸運に出会った

イスタンブールが年に一度1分間だけ時を止めるその日、市場の荒物屋で小さな幸運に出会った

イスタンブールの街でいちばん多く見かける有名人といえば、トルコ建国の父アタテュルクです。第1次世界大戦に敗戦したオスマン帝国内で革命を主導し、1923年にトルコ共和国の初代大統領に就任。イスラム教を国教と定める条文を憲法から削除し政教分離を

広告モニターといえば、イスタンブール空港の横幅 20 メートル以上はありそうな画面にも VISA カードの広告としてアタテュルクの画像が大々的に用いられていました。政府のプロパガンダではなく、外国のクレジットカード会社の広告、それも国の玄関口である空港で建国の父の肖像がデカデカと表示されることが受け入れているところに、アタテュルクがいかにトルコ国民の心から敬愛されているかがわかります。外国資本に商業利用され、タブー視されていないところが何よりもの証拠ではないでしょうか。

アタテュルクの命日を偲び、建国 100 周年を祝うという気持ちを持ちながらも、独裁下のような画一的な表現に陥らず、それぞれがそれぞれの立場とセンスと方法で敬意を表現しているところが面白く、見ていて飽きることがありませんでした。

カジュアルなケバブ屋の軒先では額装もされずにただヒラヒラとぶる下げられているだけでしたし、アウトドア用品の THE NORTH FACE のショーウインドウには明らかにブランドロゴの白を囲う朱色っぽい赤に合わせた背景を持つ肖像画とトルコ国旗がデザインとして呼応し合うかのように掲げられていました。

グランドバザールでアタテュルクの磁石を買おうとしたら…

イスタンブールの旧市街にはグランドバザールという巨大な市場があります。 4000 店以上あるという商店はグランドバザールの大きな建物の中にあるものもあれば、周辺で営業しているところもあります。

一軒の荒物屋の店頭で足を止めました。金属製の鍋や食器などを売る店です。そこで作ったのか、店頭には冷蔵庫にメモ用紙などを貼り付ける磁石がたくさん売られていました。ひとつ 60 リラ(約 300 円)。正式名称を知りませんが、世界中の土産物屋で売っているアレです。その店で売っているものも、 ISTANBUL の文字と観光名所であるアヤソフィアやブルーモスク、ガラタ塔などがデザインされています。

そう言いながら、彼が戸棚から取り出して渡してくれたのが直径 5 センチほどの円形の銅板の中央部分を皿のように凹ませ、そこにアタテュルクの上半身をプリントした磁石でした。ふたつのアタテュルクの磁石が、他の街で手に入れた磁石とともに我が家の冷蔵庫に貼られています。

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