中庭のある家の間取り ロの字型コの字型住宅の日照・採光・動線・熱効率
中庭のある家の間取り ロの字型コの字型住宅の日照・採光・動線・熱効率

中庭のある家の間取り ロの字型コの字型住宅の日照・採光・動線・熱効率

立て続けにロの字型コの字型の中庭のある住宅の日当たりシミュレーションのご依頼がありました ロの字型コの字型の間取りを選択した理由が「カーテンがいらないから」というお答えに 釈然としない気持ちになります 日当たり的には大きなリスクとなります その他にも、建築コスト、ランニングコスト動線などデメリットも起こりやすくなります 中庭での快適な生活がしっかり有効に機能するか? 他の日常生活よりもそれを優先するか? リスクは十分に把握できているか? これらのことを確認したうえで進めていただきたいと思います

吹抜+ハイサイドライト、トップライトなどを用いることで改善できることもあります 下の画像はこの記事のために起こしたものですが ロの字型間取りは日照に問題が起こりやすい ということを認識したうえで ハイサイドライトでの日射・採光取得する事を前提にして間取りを作る というプロセスで出来上がったものです ロの字型で間取りを作りました 日照・採光取得できるように窓を考えてください というプロセスではできません

3、ロの字型やコの字型の間取りの日当たりシミュレーション

ロの字型やコの字型の間取りの日当たりシミュレーションのご依頼があると ・日当たりが悪く ・採光上も問題がある 可能性が高いということを設計者から説明を受けているはずなのに なんで設計が終わるころになって日当たりシミュレーションをするのだろうか? 日照や採光に問題があるという事を説明されていないのだろうか? と思います

けれども、何か切実なものが伝わってきます 頭ではわかっていながらも 「ひょっとしたら、日当たりの良い家になっています」という答えが返って くるのではないかという期待かもしれません

3-1、間取り変更に進む方

設計者も十分にリスクを説明しないまま 最悪、設計者本人も知らないまま 中庭礼賛ブログのような記事を信じて ここまで進めてきたのかもしれません

設計変更は大変なことではありますが時間をかけて打ち合わせしたことは 形が変わっても生きてくることが多いので 致命的なほど時間がかかるものでもない というのが長年図面の変更を強いられてきた経験から言えることです

3-2、間取り変更しないでロの字型コの字型のまま進む方

そのような方には 「日照だけが家作りの重要な要素ではありません 有意義な中庭生活が楽しめるのであれば日照が十分でなくても 豊かな生活が可能です」とお伝えしています

4、日当たりシミュレーションの追加費用

ココナラの日当たりシミュレーション、採光・照度シミュレーションに 2022年7月9日からロの字型、コの字型住宅に関して 割増料金を設定させていただきました

オプションの説明文は 「ロの字型住宅、コの字型住宅に関しては良い報告ができないことが多く 心的負担も大きくなります恐縮ですが割増でご負担ください」 とさせていただいています

シミュレーションの結果報告で 「とても日当たりの良い住宅になっています」 と報告できるときには気持ちよく我が事のように嬉しく思います

ところが、苦労して作った間取りに 「日当たりは期待できません、日当たりを希望するのであれば 計画の在り方を再検討することをお勧めします」 と報告するのはとても苦しい思いをさせられます

ロの字型の極意匠性の高い間取りですので 日当たりに関して強く希望しているわけではないと思います 快適な空間であればそれでよいと思います

5、合理性に欠けるロの字型、コの字型の間取り

建築は合理的であるべきという価値観があります 合理性だけでなく豊かさがあればよいという価値観もあります ロの字型やコの字型の場合の合理性に関して 壁量と動線の問題だけを取り上げてみたいと思います

5-1、ロの字型とI型の壁量比較

上の図のように1辺aの四角を並べてみます8マスの面積を囲うのに I型だと12a、ロの字型は16aの長さが必要になります約1.3倍です 計画初期段階の方は「フーンそうなんですね…それが何か?」と思います

工事費に直結する壁面積

計画が進んで見積もりが出て、予算オーバーになった時をイメージしてください 予算に向けて1円でも安くできないか?と考えた時に 外壁面積が30%も大きい30%も余計にコストがかかるというのは 見過ごすことができない問題になるはずです

コストダウンのためにどれだけ図面を書き換えたか その経験からできれば初めから合理性の高い計画にして 置いた方が良いと考えます

壁面積が大きくなるとランニングコストもアップする

壁面積に比例して変わるのは工事費だけではありません 冷暖房の熱が逃げていく量も同じ断熱の仕様であれば外壁面積が大きいほど大きくなります 冷暖房費がかさんでくるという事です

5-2、動線も長くなりがちなロの字型

先ほどと同じ図で申し訳ありません 赤のマーカーで書いた線を動線とすると I型の方がロの字型の間取りより長くなります 動線は間取りの作り方で全く違ったものになりますが 通り抜けられない外部を持つロの字型の方が長くなりやすい傾向にあるだろうことは 無理のない推論だと思います

6、ロの字型コの字型間取りにするのはカーテンがいらないから

「どうしてロの字型コの字型間取りにしたのでしょうか?」とお聞きすると 多くの方が「カーテンがいらないから」というお答えです それはそうかもしれません 合理性の欠けるロの字型コの字型を選択する根拠としてはあまりに弱いもののように思います プライバシーを守る方法はほかにもたくさんあるはずです

まとめ

立て続けにロの字型コの字型の中庭のある住宅の日当たりシミュレーションのご依頼がありました ロの字型コの字型の間取りを選択した理由が「カーテンがいらないから」というお答えに 釈然としない気持ちになります 日当たり的には大きなリスクとなります その他にも、建築コスト、ランニングコスト動線などデメリットも起こりやすくなります

中庭での快適な生活がしっかり有効に機能するか? 他の日常生活よりもそれを優先するか? リスクは十分に把握できているか? これらのことを確認したうえで進めていただきたいと思います

この記事を書いた人

atoriekojima 狭小住宅の間取り 日照改善3つのツール その3 ルーフバルコ… 太陽目線の外壁日影図で冬至12時の日射取得率を算出する方法

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  • atoriekojima
  • 2022年2月3日
  • 日当たりシミュレーション

プロフィール

「資格」 一級建築士・介護福祉士「好きな建築家」 吉村順三「好きな本」『無私の日本人』磯田道史